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第79回 形の科学シンポジウム「生物に見られる「ねじれ」構造」@千葉工業大学 6/12-14形の科学会 Society for Science on Form, Japan

第79回 形の科学シンポジウム 生物に見られる「ねじれ」構造@千葉工業大学

 サザエの貝殻やアサガオのつるなどに見られるらせん構造に目を向けてみます。これがDNAやタンパク質に見られるらせん構造、内耳のうずまき管(蝸牛管)、大腸を身体の正面から見れば時計まわりに走行していること、心臓が当人の身体の左に片寄っていること、カレイやヒラメの目が一つの側に片寄っていることなどに向かいます。
 らせん構造の原因は「ねじれ」ですが、これは形態形成中に生じたバイアスの蓄積と考えてよいことがあります。バイアスは誤差のゆらぎとして生じる以外に、生物では積極的な理由があって生じることもあります。

公開講演ポスター
PDF1.1MB
シンポジウムポスター
PDF1.7MB

さらには、「ねじれ」は左右非対称性と深く関わるのですが、右回りか左回りかを遺伝情報がきめているように見えることもあります。
 「ねじれ」にまつわる問題は形の科学が対象とする問題です。形の科学の現場にいらっしゃる皆さんからの興味深い事例や、これまでの個々の事例の統一的理解の提案、「ねじれ」が生じるメカニズム、ゲノムが大きな働きをしているという立場の現代生物学からの報告などを募ります。右脳左脳、右利き左利き、民俗学や文芸で見られる左右の区別などについてもご発表をお待ちしています。

招待講演

第79回シンポジウムの招待講演4件が決まりました。
※6月13日(土)の午前と午後に招待講演を配置し、参加費無料の公開講演とします。

◆メインテーマ「生物に見られるねじれ構造」の招待講演(6月13日午後のセッション)
倉永英里奈(理化学研究所・神戸研究所・多細胞システム形成研究センター)
「時計回りの器官形成を支える細胞の左右非対称性」
平島 剛志 (京都大学・再生医科学研究所)
「伸びてねじれる精巣上体細管のかたち作り」
◆常設テーマ「形の科学一般」の招待講演(6月13日午前のセッション)
菊池 耕生 (千葉工業大学・工学部・未来ロボティクス学科)
「象の脚と蟻の脚 (スケール則から見る形の力学)」
河合 剛太 (千葉工業大学・工学部・生命環境科学科)
「分子の形と進化(形は生き残る)」

開催概要

【会期】 2015年6月12日(金),13日(土),14日(日)
【会場】千葉工業大学津田沼キャンパス  交通案内
 6月12日(金) 6号館4階
  <講演会場> 642号室
  ※6月12日は展示会場を設置しません。
 6月13日(土)~6月14日(日) 7号館4階
  <講演会場> 7404号室~7405号室
  <展示会場> 7403号室

【プログラム】本ページ下部を参照(DLファイル:Word,PDF 2015.6.10版)
【主催】 形の科学会
【共催】 千葉工業大学
【代表世話人】本多久夫(神戸大学大学院医学研究科)
  問合せ先 E-mail: hihonda[at]hyogo-dai.ac.jp ([at]を@で置き換えてください)
【世話人】手嶋吉法(千葉工業大学)
  〒275-0016 千葉県習志野市津田沼 2-17-1千葉工業大学 工学部 機械サイエンス学科
  TEL: 047-478-0645 FAX: 047-478-0575
  E-mail: yoshinori.teshima[at]it-chiba.ac.jp([at]を@で置き換えてください)
【参加費】 会員・非会員ともに一般5000円、学生1000円 (金額は予定額)
【懇親会】 2015年6月13日(土)夕方に予定しています
【懇親会会場】 2号館20階ラウンジ
【懇親会費】 一般4,000円,学生2,000円(金額は予定額)

参加申し込み

形の科学シンポジウムは会員・非会員によらず講演申込、参加(聴講)ができます。
【講演申込締切日】 2015年4月23日(木)講演申込
【予稿原稿提出締切日】 2015年5月7日(木)予稿提出
【参加申込締切日】 2015年6月5日(金)参加申込(講演代表者以外) ※当日参加も可能ですが、懇親会に参加される場合は必ず事前に申込みしてください。

■■■発表種別■■■
(以下1~6から一つ選んでください)
1. 生物に見られる「ねじれ」構造:第79回シンポジウムメインテーマ
2. 形の科学一般:あらゆる分野での形にかかわる自由な内容の講演を受け付けております。
3. 形と知:分野を問わず、自由な形式での、哲学・人文・芸術・デザイン・教育・作品紹介などあらゆるタイプの活動のご紹介。
4. ジュニアセッション:ジュニア会員のご研究発表。
5. 展示:自由な形式の作品・研究発表ポスターなどの展示。展示作品をもちいた実演、販売も行えます。展示のみの場合、5分間のご講演もお願いする予定です。
6. Forum:自由なテーマで、各自の研究領域の問題や成果、興味深い「かたち」に関する話題などをご紹介いただけます。分野を越えて興味を高め合う場にいたしますので、専門的な詳細の説明は最小限にとどめ、非専門家にも分かるような発表をお願いします。また、Forum講演者には、シンポジウムにForma誌(カテゴリー:Forum)への4枚以内の投稿原稿をご持参いただきます。講演時間と討論時間を10分ずつ設ける予定です。
<注意事項>
〇ご講演はお一人一件までとします。
〇発表時間25分(講演20分+質疑応答5分)を予定しています。
〇「展示」のセッションでは自由な形式の作品・研究発表ポスターなどを展示していただくことができます。展示作品をもちいた実演、販売も行うことができます。
〇講演申込をした方は、「参加(聴講)申込みフォーム」は不要です。
〇Gmailをお使いの場合、「ご参加」「ご講演」等のお申し込み確認メールが迷惑メールに分類されてしまうことがあります。ご注意ください。


プログラム

第79回形の科学シンポジウム プログラム(Word,PDF 2015.6.10版)

6月12日 金曜日(第1日目) 6号館4階 642号室
9:15- 受付
9:40-9:45 開会の辞
形の科学一般  (座長 本多久夫)
9:45-10:10 Boerdijk-Coxeter helixの投影図は如何に円に漸近するか
伊藤圭汰(千葉工業大学)、手嶋吉法(同)
10:10-10:35 計算機実験による等大球のランダムパッキング
小嶋健一郎(千葉工業大学)、手嶋吉法(同)
10:35-11:00 アイソペリメトリック・グリップのデザイン
三浦公亮(東京大学名誉教授)
  (11:00-11:15 休憩)
形の科学一般  (座長 手嶋吉法)
11:15-11:40 高次元結晶の大域幾何学と局所幾何学
佐藤郁郎(宮城県立がんセンター)、石井源久(バンダイナムコスタジオ)、秋山仁(東京理科大学)、 一松信(京都大学名誉教授)
11:40-12:05 アキラルなユニットで作るプラトン立体の折り紙モデル
石原正三(埼玉県立大学)
12:05-12:30 5つ編み
東川和夫(富山大学)
  (12:30-13:30 昼休み)
形の科学一般  (座長 石原正三)
13:30-13:55 デザイン系学生による科学研究
高木隆司(東京農工大学名誉教授)、大内克哉(神戸芸術工科大学)、水野慎士(愛知工業大学)
13:55-14:20 シャルコフスキーの順序関係の拡張
山口喜博(帝京平成大学)
14:20-14:45 西オーストラリア州ハメリンプールのストロマトライトの水深と形状
伊津野郡平(放送大学大学院)、芝原暁彦(地質標本館)
  (14:45-15:00 休憩)
形の科学一般  (座長 東川和夫)
15:00-15:25 トランプ画像想起時の脳波によるBCI
山ノ井髙洋(北海学園大学)、豊島恒(ジャパンテクニカルソフトウェア)、工藤卓(関西学院大学)、大西真一(北海学園大学)、山﨑敏正(九州工業大学)、菅野道夫(ソフトコンピューティングヨーロッパ研究所)
フォーラム  (座長 東川和夫)
15:25-15:45 ヒステリシス曲線の数理と形
米田守重(日本電子専門学校)
  (15:45-16:00 休憩)
生物に見られるねじれ構造・第1部  (座長 本多久夫)
16:00-16:25 心臓のループ形成を考える
本多久夫(神戸大学大学院・理化学研究所)
16:25-16:50 葉の枝分かれに見られる非対称性について
中益朗子(九州大学院)、末松J.信彦(明治大学)、木村成介(京都産業大学)
16:50-17:15 円錐状炭素クラスターにおける分子構造の幾何学的な検討
吉野隆(東洋大学)、蒲生西谷美香(同)、
白石美佳(同大学院)

 

6月13日 土曜日(第2日目) 7号館4階 7404号室~7405号室
8:40- 受付
形の科学一般  (座長 山口喜博)
9:00-9:25 対称性を持つ構造システムの系統的な部分モデル抽出法に関する一考察
秋田剛(千葉工業大学)
9:25-9:50 固体材料における微細構造時間発展の評価技術の開発
原祥太郎(千葉工業大学)
9:50-10:15 複数の円形状を含む組み立てブロックとその数理的性質
松浦昭洋(東京電機大学)、 白根弘士(同)
  (10:15-10:30 休憩)
招待講演・公開講演(形の科学一般)  (座長 手嶋吉法)
<聴講無料>
10:30-11:15 象の脚と蟻の脚(スケール則から見る形の力学)
菊池耕生(千葉工業大学)
11:15-12:00 分子の形と進化(形は生き残る)
河合剛太(千葉工業大学)
  (12:00-13:30 昼休み)
(12:10-13:20 運営委員会 7402室)
招待講演・公開講演(生物に見られるねじれ構造・第2部)  (座長 本多久夫)
<聴講無料> 
13:30-13:50 ねじれについて 本多久夫
13:50-14:40 伸びてねじれる精巣上体細管のかたち作り
平島剛志(京都大学)
14:40-15:30 時計回りの器官形成を支える細胞の左右非対称性
倉永英里奈(理化学研究所)
  (15:30-15:45 休憩)
展示説明(質疑無し、1件5分)  (座長 根岸利一郎)
15:45-15:50 花の左右対称と回転対称を切り替える仕組み
中川愛子(大阪大学大学院)、北沢美帆(大阪大学)、藤本仰一(大阪大学大学院)
15:50-15:55 上皮細胞がくさび形に変形するのに必要な力の探索—頂底極性に基づく細胞変形モデル
藤原基洋(大阪大学大学院)、藤本仰一(同)
15:55-16:00 生体高分子模型の開発と評価
根本直樹(千葉工業大学、以下同)、岩村昌宣、坂本泰一、菊池耕生、河合剛太、手嶋吉法
16:00-16:05 微化石の拡大模型
松岡 篤(新潟大学)、栗原敏之(同)、岸本直子(摂南大学)、吉野隆(東洋大学)、石田直人(明治大学)、木元克典(海洋研究開発機構)
16:05-16:10 トーラスとボヘミアンドームの立体模型(直観幾何学再び)
手嶋吉法(千葉工業大学)、井恭平(同)、小川泰(筑波大学名誉教授)
16:10-16:15 触覚観賞用地球儀の改良およびその触察
細谷洋介(千葉工業大学)、酒井一磨(同)、青松利明(筑波大学附属視覚特別支援学校)、中野司(産業技術総合研究所)、田中明子(同)、手嶋吉法(千葉工業大学)
  (16:15-16:30 休憩)
16:30-17:20 総会および学会賞授与式  (座長 種村正美)
  (17:20-17:45 休憩)
17:45-19:45 懇親会(2号館20階ラウンジ)

 

6月14日 日曜日(第3日目) 7号館4階 7404号室~7405号室
8:40- 受付
形の科学一般  (座長 海野啓明)
9:00-9:25 自律神経機能検査を用いた立体映像曝露時の生体影響評価
松浦康之(名古屋市立大学大学院、Prince of Songkla大学)、加藤大翔(福井大学)、森柚樹(福井大学大学院)、木下史也(名古屋大学大学院)、高石鉄雄(名古屋市立大学大学院)、高田宗樹(福井大学大学院)
9:25-9:50 ネットワークモデルによって捉えるイノベータ―理論とキャズム理論
宮崎修次(京都大学)、山田慎也(京都大学、西日本旅客鉄道株式会社)
9:50-10:15 鹿威しによる水滴・粉体落下系の計測
山田健太(京都市立堀川高等学校)、宮崎修次(京都大学)
  (10:15-10:30 休憩)
生物に見られるねじれ構造・第3部  (座長 本多久夫)
10:30-10:55 Ammoniteに見られるねじれ-白亜紀後期のPravitoceras sigmoidale
松岡篤(新潟大学、形の科学研究センター)、吉野恒平(同)
10:55-11:20 生体高分子の高次らせん形成における右・左の選択
柳尾朋洋(早稲田大学)、佐野聡祐(同)、吉川研一(同志社大学)
11:20-11:45 キャベツの葉序決定の要因探求
根岸利一郎(埼玉工業大学)、関口久美子(同)
11:45-12:00 ケヤキの種子散布戦略
中込瑞大(埼玉県立川口北高等学校) 
  (12:00-13:30 昼休み)
(12:10-13:20 FORMA編集委員会 7402室)
形と知  (座長 松岡篤)
13:30-13:55 顕彰が生む偽史――天心伝説
杉本剛(神奈川大学)
13:55-14:20 近世日本の図の形態分類2
出原立子(金沢工業大学)
14:20-14:45 デジタル学習環境における際立つ仮想キャラクターの効果
高部菜月(東京学芸大学、以下同)、鴫原拓実、松浦執
フォーラム  (座長 松岡篤)
14:45-15:05 映像中の予測不可運動成分が姿勢変化に与える影響
杉浦明弘(岐阜医療科学大学、名古屋大学大学院)、伊藤唯(岐阜医療科学大学)、太田紫乃(同)、志村美保(同)、田中邦彦(同)、髙田宗樹(福井大学大学院)、宮尾克(名古屋大学大学院)
  (15:05-15:30 休憩)
形の科学一般  (座長 杉本剛)
15:30-15:55 書写書道ICTシステムの構築
沓名健一郎(福井大学大学院)、本田容子(盛岡大学)、平田隆幸(福井大学大学院)
15:55-16:20 フラクタル配列点状散乱体の波動透過率のフラクタル次元
植田毅(東京慈恵会医科大学)
16:20-16:45 リンゴの皮むき曲線について
海野啓明(仙台高等専門学校)
  (16:45-17:00 休憩)
形の科学一般  (座長 沓名健一郎)
17:00-17:25 薄膜状になったアスコルビン酸溶液からの結晶成長における自己相似ダイナミクス
山崎義弘(早稲田大学)
17:25-17:50 クモの網を模擬した構造の変形に及ぼす横糸の弾性係数の影響
森山卓郎(阿南工業高等専門学校)
17:50-18:15 水から酸素をつくる光合成PSIIに出現する形
中村振一郎(理化学研究所、以下同)、畠山允、緒方浩二
18:15-18:20 閉会の辞(本多久夫)

現地情報

最終更新日: 2015年6月22日
2015年01月25日日曜日/2015-01-25T16:26:32+09:00 category : シンポジウム, 学会情報 タグ: , ,
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