腰塚武志著「応用のための積分幾何学 -図形の測度:道路網・市街地・施設配置」形の科学会 Society for Science on Form, Japan
「応用のための積分幾何学 -図形の測度:道路網・市街地・施設配置」
「応用のための積分幾何学 -図形の測度:道路網・市街地・施設配置」
腰塚武志著
近代科学社(2019/8/1)
本体3,500円
近代科学社(本のご紹介)
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積分幾何学の理論を解説し、都市解析への応用を詳述した、まさに形の科学の成果です。
積分幾何学とは、平面(2次元)上の点、直線、図形などに関し、それらの集合の合同変換を考えて積分計算を施すことにより測度を求めるという、幾何学の一分野である。幾何確率論への応用をはじめ、広く一般の図形に関する様々な局面を解析する数学的基盤となっている。
本書は、著者の専門分野である都市工学への応用を主題として、2部に分け書かれている。
第Ⅰ部「理論編」では、基礎となる数学的概念を初学者にもわかるよう詳細に説明する。合同変換による不変な測度を基礎にした部分を、順を追って解説している。
第Ⅱ部「応用編」では、様々な応用事例を詳述する。例えば、第10章の市街地の分析では、実際のいくつかの街区を比較し、密集している度合いを建蔽率と棟数密度を結びつける主公式をもとに分析していく。その他、道路網・施設配置など都市解析に役立つ応用事例を詳述している。なお、事例には著者が長年の研究のなかで実測し図面化した図版を使用している。
主要目次
第Ⅰ部 理論編
第1章 積分幾何学の基礎概念
第2章 直線の集合の測度
第3章 Croftonの公式
第4章 Croftonの定理
第5章 図形の集合の測度
第6章 Blaschkeによる積分幾何学の主公式
第7章 格子図形
第Ⅱ部 応用編
第8章 道路網と交差点
第9章 橋の相対的密度
第10章 市街地の分析
第11章 都市領域の距離分布
第12章 開放性の尺度・Croftonの定理1の拡張
第13章 Croftonの定理2の応用
第14章 2つの円領域と交わる一様な直線の集合の測度
第15章 公園等の面的施設配置
第16章 円周掘削とU型掘削
事務局:松浦執/WEB:沓名健一郎、海野啓明